僕と深夜ラジオとの出会い
中学1年生の夏だったと思う
家で掃除をしていたらコーヒーを見つけ、もちろん例に漏れず格好つけたい中学生だった僕は早速飲んでみた
カフェオレで甘くしていたので結構おいしく飲めた
そしていつものようにラジオを聴きながら寝ようとしたら、まあ、当然というべきか眠れない。人生初のコーヒーである
カフェインの効能を理解していなかった僕は全く眠気がしないことを不思議に思いながら、そのままラジオを聴き続けた
いつもタイマーを付けたCDプレイヤーで「SCHOOL OF LOCK」を聴いていたのだが、どれだけ遅くても大体23時過ぎには眠っていた
だから0時に終わるこの番組を最後まで聴いたことはなく、エンディングで「また明日」という台詞で締めていることをその日初めて知った
好きな番組が終わってしまったが、未だ眠れる気配は全くなく、ちょっと取り残されたような不安な気持ちになった
次の番組は「ジェットストリーム」だったのだが、中学生には退屈で、この先はこういう番組しかないんだろうなとあまり期待していなかったが
それでもこの番組は何時までやっているのだろう、この後は何の番組があるのだろう、と自分が今まで聴いたことがない時間帯の番組に興味をそそられていた
ありがたいことに?音楽が流れているだけの番組は1時間で終わり時刻は1時になった
さて次の番組はどんなのかなと思っていたら、時報の直後、オープニングもなくいきなりおじさんが喋りだした
おじさんのだみ声で話を聞く前から面白そうな番組だなとピンきた。少なくともこのおじさんはこの後曲紹介して3曲連続でよく分からないクラシックみたいなものを流したりしないだろう
その番組は「やまだひさしのラジアンリミテッド」で、実際とても面白く、眠る気もすっかり失せて2時間聴き続けた
皆が寝静まった深夜に聴くラジオは、自分のためだけの番組みたいな特別感もあった
僕はこの番組がすごく気に入ってこの日以来、夜更かししては深夜のラジオを聴くようになった
その後は、またただ音楽を流すだけの番組が始まったので、ゲームをしたりして、外が白ばみ始めた頃ようやく眠りにつき、昼頃に目が覚めて友達と遊びにいった